障害を持つ息子へ~息子よ。そのままで、いい。~神戸 金史

障害を持つ息子へ~息子よ。そのままで、いい。~神戸 金史

障害を持つ息子へ~息子よ。そのままで、いい。~神戸 金史

¥1,300

相模原障害者殺傷事件直後、広がる憎悪のなか
感動を呼んだ障害児の父親の手記を緊急出版!

商品カテゴリー: 商品タグ:
(表示は本体価格です)

〈Content〉

SNSで瞬く間に広がり、NEWS23、朝日新聞等で取り上げられ話題沸騰!


障害者19人が殺害された相模原事件。
報道は過熱し、被害者の名前が伏せられたことで、犯人の不気味な笑顔やコメントばかりが垂れ流された。
「障害者なんていなくなればいい」…その思想に、賛同する人も少なくなかった。
誰もが心のおりを刺激され、異様な空気に包まれるなか、
平穏を取り戻させてくれたのは、ある障害児の父親が綴った息子への想いだった―――。


「私たち夫婦が授かった長男は、脳の機能障害“自閉症”を生まれながらに持っている。
この男の刃は、私たち家族にも向けられている――。
テレビで容疑者の笑顔を見るたびに、心の中をやすりで削られているような気分に苛まれた。
怒りや憤りをぶちまけても、容疑者はおそらく笑うだけだ。違う次元の言葉を綴りたかった。
フェイスブックに投稿したのは事件から3日後。
容疑者が『障害者は死んだ方がいい』と供述する事件の起きた日本から、
障害児の父が書いた“詩”は世界に拡散されていった」


***【障害を持つ息子へ】***
幼い次男は、「お兄ちゃんはしゃべれないんだよ」と言います。
いずれ「お前の兄ちゃんは馬鹿だ」と言われ、泣くんだろう。
想像すると、私は朝食が喉を通らなくなります。

そんな朝を何度も過ごして、突然気が付いたのです。

弟よ、お前は人にいじめられるかもしれないが、
人をいじめる人にはならないだろう。
生まれた時から、障害のある兄ちゃんがいた。
お前の人格は、この兄ちゃんがいた環境で形作られたのだ。
お前は優しい、いい男に育つだろう。

息子よ。
君は、弟の代わりに、
同級生の代わりに、
私の代わりに、
障害を持って生まれてきた。

息子よ。
そのままで、いい。
それで、うちの子。
それが、うちの子。

あなたが生まれてきてくれてよかった。

 

             (詩より一部抜粋)

かねやん  かねやんと弟

著者は17歳の自閉症の長男を持つ神戸金史。
RKB毎日放送の東京報道部長であり、前職は毎日新聞の記者だった。
報道する立場の人間として、障害児の父親として、今なにができるのか――。
長男が自閉症だと知った頃、自閉症について調べる中、母子の無理心中の原因に、自閉症の子の存在があることが多いと気づく。
世間にそれを知ってほしい、支えてあげてほしい、障害のある子を殺さないでほしいと願い、新聞記事に連載したり、
ドキュメンタリーを制作し、話題を呼んだ。
                                
本書では、詩とともに、長男の生い立ちから障害に気づいた経緯、障害を受け入れられなかった悔悟、
息子をどう育ててきたかなど、過去の記事も織り交ぜ、長男とともに歩んだ17年の軌跡を綴る。 
記者として、父として、息子への想いがすべて詰まった渾身の一冊。                
さらに、妻と次男が初めて、自分の心の内を明かした文章も収録。
障害児の家族が、今回の事件で抱いた想いとは…。切なる叫びに胸が震える!  

***【弟として】***
正直、学校で兄が障害を持っていると話すのがいやだった。
私も話せて喧嘩ができる普通のお兄ちゃんがほしかったと何度も思った。
当時、両親には絶対に言えなかった私の幼い頃の悩みだった。
しかしある時、私の小さな悩みは解決した。
それは、兄が通っている、障害を持つ人が通う習い事について行ったときだ。
そこで、私はとても楽しんでいた。
「障害を持っているかは関係ない。自分の兄は一人だけだ」
当たり前のことにようやく気が付いた。
障害を持っていようがいまいが、私の兄ということにかわりはない。
これからも兄と共に楽しんでいきたいと心から思っている。
私の幼い頃の悩みは、今多くの人たちが思っていることだと思う。
高校一年生になったばかりの私が、障害を持つ人と分かりあえているのだから、
皆さんにも絶対できる。障害を持つ人が暮らしやすい世の中に。 
これが私の今の願いだ。

                          弟・周作(本文より一部抜粋) 

神戸家 父子近影

≪本書の内容≫
 はじめに
【第一部】障害児の父として
 詩「障害を持つ息子へ」(英語訳、中国語訳も収録)
 ・投稿が巻き起こした反響
 ・SNSで広がる憎悪と共感
 ・かねやん誕生
 ・自閉症って何?
 ・愛しても、愛が返ってこない
 ・ダメ父、とうとう踏み切る

【第二部】記者として
 ・無理心中の現場で
 ・新聞連載キャンペーン『うちの子』
 ・映像化をめざして
 ・テレビでも『うちの子』を放送
 ・十年後の再放送
 ・弟の気持ち
 ・母の気持ち
 おわりに
 < 医療監修:内山登紀夫教授(大正大学心理社会学部)>


2017年1月25日、神戸金史さんが講演会を開催します

≪PROFILE≫
神戸金史(かんべ・かねぶみ)
RKB毎日放送東京報道部長。1967年群馬県下仁田町生まれ。県立高崎高校、早稲田大学第一文学部卒。
91年4月に毎日新聞に入社、長崎支局に配属され、6月3日の雲仙・普賢岳大火砕流に遭遇。翌92年から噴火活動が終息する95年まで、長崎県島原市の前線本部に住み込み、災害取材に専従。
95年から4年間、福岡総局で警察取材を担当した後、RKB毎日放送(福岡市)との記者交換制度により2年間、放送記者を体験。
1時間ドキュメンタリー『攻防 蜂の巣城 ~巨大公共事業との闘い4660日~』(2000年)を制作し、放送文化基金賞で入賞。
新聞復帰後、東京社会部で事件を担当しつつ、04年に自閉症児の父親の立場からコラム「記者の目」を執筆。
寄せられた反響を再取材して『うちの子 自閉症児とその家族』を連載した。
05年にRKBに転職、東京から福岡に戻る。
ドキュメンタリー『うちの子 自閉症という障害を持って』で新聞連載を映像化し、同年のJNNネットワーク大賞を受賞。
報道部長、テレビ制作部長、ドキュメンタリー担当部長、「今日感テレビ」プロデューサーを経て、16年4月から東京報道部長。現在、単身赴任中。
障害児の父親らで構成する団体「障がい支援*福岡おやじたい」理事。
このほかの制作番組に、大震災後のメディアのあり方をテーマとした長編ドキュメンタリー『シャッター ~報道カメラマン 空白の10年~』(13~14年)、自分たち家族が住む箱崎(福岡市東区)の四季と風俗を描いた『新九州遺産 都会に残る小さな村』(13年)がある。
著書に『雲仙記者日記 島原前線本部で普賢岳と暮らした1500日』(95年 ジャストシステム出版部)、『室原知幸 公共事業のあり方を問い続けた「蜂の巣城主」』(15年 岩波書店『ひとびとの精神史』第4巻所収)。


※本書は2016年10月現在、電子書籍化はしていません。インターネット上で見かけた場合、フィッシング詐欺の可能性がありますのでご注意ください。
尚、本書の電子書籍化が決まりましたら、HP上でお知らせいたします。