愛人犬アリス 団 鬼六 著

愛人犬アリス  団 鬼六 著

愛人犬アリス 団 鬼六 著

¥1,429

団鬼六先生が亡くなる一週間ほど前に書いた絶筆原稿は、官能小説ではなく、愛犬アリス(ラブラドール・レトリバー11歳)との別れの予感、切なる想い。そしてアリスは、パパを天国へ見送った。

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〈Content〉

そしてアリスは、大好きなパパを天国へ見送った
お別れのときを写真と長女・由起子氏によるエッセイで綴ったラストは感涙!

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パパ、待って・・・

パパ、待って・・・

《もう一度父に会いたい。 決して会えることはないとわかっていても、私はきっと夕暮れの線路沿いの道や、商店街の 喧騒の中に、着流しを着た父とアリスの姿を探すのだ。危なっかしい足取りで歩く老人と老犬 の姿を見つけたら、私はあわてて駆け寄ってその腕を支えるだろう。

「おう、お前か。どうや、元気にしてるか」
そんな言葉をかけてくれるのを夢想しながら――。》

長女・黒岩由起子原稿より

あなたが人生の最後に同衾したい人は、誰ですか? この質問に、世の老年世代は、「長年連れ添った犬や猫」と答えるかもしれません。セックスレス、夫婦別室が当たり前になった熟年夫婦にとって、枯れゆく己の肉体に寄り添ってほしいのは、従順で優しい目をしたふわふわの毛の持ち主。

— 数多の女性を抱いてきたであろう、最後の無頼派作家、
あの、団鬼六でさえ、そうでした。

 私は今、病室にいる。検診にくる看護師を捉まえてはアリスの話をするのだ。家に帰ったら…と私は朦朧とした意識をつなぎ合わせながら思いを馳せる。
 また夕暮れ時にアリスと共に散歩に行こう。線路沿いを老犬と老人がヨタヨタと寄り添いながら歩く。子どもたちは急ぎ早に家路に向かう時刻だ。バイクがクラクションを鳴らしながら私たちの横を邪魔そうに通り抜ける。きっとアリスは私を気遣って振り向くだろう。行く先は決めていない。
―――絶筆原稿より

団鬼六、2011年5月6日永眠。享年79歳。

現代における老年世代と愛犬の関係とは?
大人のための新たな犬物語の誕生!
団鬼六を知っている人も知らない人も、
犬が好きな人もそうでない人も
人生の終末期について、ふと考えさせられる一冊

著者プロフィール

1931年滋賀県彦根市生まれ。関西学院大学法学部卒業。’57年文藝春秋オール新人杯に入選し、作家デビュー。’60年代には『花と蛇』が人気を博し、SM官能小説の第一人者となり、「鬼プロ」を設立、ピンク映画製作も手がける。’89年断筆宣言。将棋好きが高じて一時期、将棋雑誌のオーナーにもなる。’95年『真剣師 小池重明』で復筆。『不貞の季節』『最後の愛人』『外道の群れ』『往きて還らず』など話題作を次々に発表する。私生活では66歳に脳梗塞、76歳に腎不全のため人工透析導入、78歳で食道ガンが見つかり闘病を余儀なくされるが快楽主義を貫き、人を集めてはどんちゃか騒ぎに興じた。将棋はアマ6段の実力。’11年5月6日食道ガンのため逝去。享年79歳。

団鬼六公式ブログ「徒然なるままに…」
http://oniroku-dan.cocolog-nifty.com/