前田智徳 天才の証明 堀 治喜:著

前田智徳 天才の証明 堀 治喜:著

前田智徳 天才の証明 堀 治喜:著

¥1,400

前田智徳論の決定版!
カープに舞った孤高のサムライ、感動の軌跡がここに!!
『衣笠祥雄は、なぜ監督になれないのか?』で知られる、大の広島ファンの作家が紐解く「前田智徳」論。

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〈Content〉

前田智徳とは、
  いったい何者だったのか?


出場2138試合、生涯打率3割2厘、本塁打295本、積み重ねた打点1112点…
これらは誇れる数字だろう。しかし、こと前田に関していえば、その数字におさまりきらない何かがあった。気まぐれだった彼は、勝負するに値しない投手がマウンドにあがれば、ボールを3球見送ってそのままベンチに帰ってきてしまうような男だった。数字にも嘘がある。


 もちろんあの打席で前田が2000本安打を達成することは決まっていた。そのための伏線でもあったのか、久本投手は2球目に前田の内角に、顔を擦めそうなブラッシュ気味のストレートを投げ込んでいた。前田の持ち前の闘争心に火が点き、集中力は極限に達した。もう打つしかない、打たないわけはない、そんな期待の熱視線の中で前田はアウトローのストレートを見事に拾って白球をライト前に運んだのだった。総立ちとなった3万人で揺れたスタンド。その歓喜が、天を突いて野球の神様にまで届いたように思えた。          
        ――(第5章「試練の果てに」より)

<目次>
第1章 まつろわぬ魂
体育館壁面に残された身体能力の証/田んなか(田んぼの中)で守らせてました/前田君は有名になってモテた/ぼくもあんな選手になりたい

第2章 サムライとその時代
足はベース1周13.8秒で自信あります/長い闇夜にひとり輝いていた一等星/マエダをめぐるM氏との対話①ホームランを否定したはじめての選手じゃないですか?

第3章 天賦の才能
東京ドームのグラウンドに立ってしまった少年/3年目の選手がこんなことをしてくれるんですから/江藤は10回振らなあかんとこ お前は1回やろ/よー見とるんや 観察力がすごい/ラインドライブかなと思ったのがスタンドインですから/6割7割を打つ選手を指導しても10割にはならない/マエダをめぐるM氏との対話②あの様式美って日本人独特じゃないですか

第4章 ストレッチの流儀
27.431メートル先に口を開けていた地獄/こんなに痛々しい姿を見せてなんになるのか/先生、プロは高校の比じゃないですよ/なんであいつに気を遣って野球せにゃならんのですか?/夢だったメジャーへのわかれ道/カープの長期低迷期と重なった現役生活/準備はいいわけになることをひとつひとつ排除していくこと/隠そうとしなかったケガと痛み/背番号「1」はしばらく休ませてほしい

第5章 試練の果てに
願ったことが叶わない それが自分の野球人生だった/「挫折」のあとに訪れた奇蹟の打席/こんな選手を応援していただいてありがとうございます/来年も頑張れよと神様が言ってくれたんじゃないかと思いますね/マエダをめぐるM氏との対話③ぼく神宮で観てたんですけどやっぱ泣けましたね/前田智徳は神宮で二度死にました/だけど楽しんでやってたんですよね/もう走れないからファウルフライで終わりたい


堀治喜(ほりはるき)
1953年長野県生まれ。総天然芝の草野球場・ドリームフィールドを手作りした自らの経験に財を取ったノンフィクション『わしらのフィールド・オブ・ドリームス』(メディアファクトリー)でデビュー。主な著書に、広島東洋カープ球団の“タブー”に挑んだ話題の著『衣笠祥雄はなぜ監督になれないのか?』や『マツダ商店(広島東洋カープ)はなぜ赤字にならないのか?』。“炎のストッパー”と呼ばれた豪速球投手・故津田恒美をモデルにした転生物語『天国から来たストッパー!』(いずれも文工舎)のほか、プロ野球のトレーナー群像を描いた『ダメージ』(現代書館)などの著書がある。