大木 健二

名前 大木 健二
カナ オオキ ケンジ

プロフィール

大正5年千葉県に生まれる。昭和8年、東京大根河岸青果市場の西洋野菜問屋・倉持商店に15歳で入店。馬鈴薯、玉葱を筆頭に、養殖向けの野菜を扱う。昭和10年、中央卸売市場の開設により築地に移店し、魚類部と隣り合わせになったことに目をつけ、刺身のつまにパセリと三寸にんじんを普及させた。日中戦争勃発後、時局の急迫により昭和15年末で中央卸売市場が取引停止状態となり、翌16年、上海の領事館警察官へと転身をはかる。復員後の昭和21年に青果市場へ復帰し、昭和24年、築地市場青果部に仲卸・大祐を創業。進駐軍キャンプへの納入、銀座スエヒロやホテルオークラへの納入、そしてシェフらとの関わり、さらにオリンピック選手村の野菜納入業者に指定されるなど、他国の食文化に刺激を受け、西洋野菜の国内導入と普及に努める。同時に国産化に向け、生産者と共に新規開拓にも取り組む。70年にわたって、西洋料理の基礎を気づき、パイオニア的存在として駆け抜けた。平成22年1月、93歳にて永眠。