新刊
つながりを、取り戻す。
~家族を壊したのは、母の意思ではなく、アルコール~
物心ついた頃から母親は一日中お酒を飲んでいた。
両親は毎晩ケンカをしていた。
家族がうまくいかないのは、
母親の酒のせいだと気が付いた福岡雅樹少年は、
学校から帰るたびに母から酒を取り上げ、シンクに流していった。
それでも母親は酒をやめられず壊れていく。
ある日少年は、母親から性的虐待を受けた。
まだ幼かった少年は、それが罪だとも知らずに母を受け入れた。
その後、両親は別居。母は亡くなった。
母を奪ったアルコールが憎かった。
だけど少年は大人になり
自分も母と同じ病気になってしまう。
そこからどのようにアルコール依存症を克服し、現在に至るのか?
依存症を支援し続けるソーシャルワーカー・斉藤章佳と、
依存症の回復を模索し続ける医師・竹内達夫との
「語り」から見えてきた、
この冷たい日本を生きていくための処方箋!
「悪いのは母親ではなく、この液体なのだ。
この液体が、母をモンスターにしてしまったのだと……
その後しばらくして、両親は離婚しました」
―――福岡雅樹
「この疾病は決して〈自業自得〉でも、〈自己責任〉でもないのです。
本当に嫌な言葉ですよ。最近流行の〈自己責任〉というのはね」
―――竹内達夫
「自己責任だと断罪する国というのは
カミングアウトしにくいですし、助けを求めにくい世界です。
それよりも〈回復責任論〉を大切にしたいと思っています。
これは、依存症という病気になった責任は個人にはないけれど、
そこから回復に取り組む責任はあるよ、という考え方です」
―――斉藤章佳
生まれて物心ついてからずっと、
自分が生きているのか、死んでいるのか、
わからない状態が続いているということが、
酒をやめてわかりました。
意思をもって行動することが生きるということなんだと。
――――福岡雅樹
賞味期限切れのミックスサンド──プロローグにかえて 斉藤章佳
Ⅰ 母のこと、父のこと
Ⅱ 自分自身のこと
Ⅲ 回復とは何か?
回復は、足、耳、口。そして手から
あなたの弱さが、私たちの強さになる
回復は競うものではない
つながりを、取り戻す
必要不可欠な出会い
ユングでさえ失敗した依存症治療
「アル中」という言葉をこの世からなくしたい!
閉じ込めても、依存症は治らない
遺伝要因と、環境要因
「やめつづけている」人の共通点
飲酒リスクの高い女性
コロナ禍で酒量が増えていく
依存症リテラシーを持つということ
依存症は、自己責任か?
手紙──福岡雅樹より
竹内達夫先生へ
斉藤章佳先生へ
太郎へ
Ⅰ 母のこと、父のこと
Ⅱ 自分自身のこと
Ⅲ 回復とは何か?
回復は、足、耳、口。そして手から
あなたの弱さが、私たちの強さになる
回復は競うものではない
つながりを、取り戻す
必要不可欠な出会い
ユングでさえ失敗した依存症治療
「アル中」という言葉をこの世からなくしたい!
閉じ込めても、依存症は治らない
遺伝要因と、環境要因
「やめつづけている」人の共通点
飲酒リスクの高い女性
コロナ禍で酒量が増えていく
依存症リテラシーを持つということ
依存症は、自己責任か?
手紙──福岡雅樹より
竹内達夫先生へ
斉藤章佳先生へ
太郎へ