新刊

アラン・オーストンの標本ラベル

幕末から明治、海を渡ったニッポンの動物たち

アラン・オーストンの標本ラベル

明治の横浜から、極東アジアの動物を欧米に発信し続け、動物学の発展を支えた謎の英国人貿易商。歴史の影に埋もれたその功績を辿る。

ジャンル サイエンス
サイエンス > 自然史
サイエンス > 博物
動物学
動物学 > 動物
出版年月日 2020/11/30
ISBN 9784893089373
判型・ページ数 A5・264ページ
定価 本体2,200円+税
在庫 在庫あり

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イギリスで見つけたモグラの古い標本と、

不可解な日本語のラベル。

そこから、100年の時を超える研究の旅が始まった――。

 

欧米の博物館に眠る、古い日本産の動物標本。そのラベルを読み解くと、興味深い来歴とともに、キーとなる幾人かの名前が浮かび上がる。それらはいつ、誰の手で、どのような経緯で、今そこに収められているのか。我が国の動物学黎明期にあったある英国人貿易商の功績と、謎の日本人採集人の存在、そして見えてきた財閥ロスチャイルドとの関係とは……?

『標本バカ』の川田伸一郎が放つ、標本謎解きミステリー!
序章 あるモグラの標本ラベルが、僕とアラン・オーストンを引き合わせた

第1章 古い標本の向こうに見えてくるもの
 標本ラベルは語る/ヤマジモグラの記載を巡る物語/記載論文に記された名前

第2章 動物学誕生前夜、残された動物たちの記録
 モグラを最初に記録した者/ルネサンス時代の動物誌/リンネが見た、あるいは見なかったモグラ/鎖国下の日本で/シーボルトの「ニッポン」の標本/ホジソンと幻の第一号/ブライスとモグラの歯/シナヒミズの正体/近代のモグラ研究

第3章 日本の動物学の夜明け
 お雇い外国人/モースの教え子たち/明治の博物館と剥製技術/日本人研究者の台頭/在日商人の活躍/標本商・オーストンの誕生/オーストンが海外に送った標本

第4章 ロスチャイルドと海南島の採集人
 謎の採集人、勝間田善作/ロスチャイルド家とのつながり/ますます深まる謎/ズーレコに見る動物学の変遷

第5章 オーストンの交流歴
 神戸のリチャード・ゴードン=スミス/最後のニホンオオカミを知る男/日本人採集人/大英自然史博物館との取引歴/アメリカで見つけた「Zensaku」の名

第6章 一〇〇年前の横浜
 開港資料館にて/外国人居留地の記録/オーストン商会の歩み/オーストンを支えた日本人/オーストン商会の名簿

第7章 オーストンを追って、一〇〇年の時を超える旅へ
 二度目のイギリス訪問/旅の計画/先達の言葉を胸に/大英自然史博物館でラベル調査/ロスチャイルド博物館へ/オーストンの手紙/当事者たちの証言/再び、森林総合研究所の標本室で

終章
あとがき

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