新刊

妻への十悔

あなたという時間を失った僕の、最後のラブレター

妻への十悔

城アラキが2年以上の歳月をかけ、悩み、迷いながら綴った、妻への愛と後悔のエッセイ。

著者 城 アラキ
ジャンル 文学・芸術
ノンフィクション
出版年月日 2024/05/01
ISBN 9784893089700
判型・ページ数 4-6・272ページ
定価 本体1,800円+税
在庫 未刊・予約受付中

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淳子さん――。
僕があなたを失って14年が経った。
あの日、あなたに言われて約束したよね。
「無理心中なんて嫌だからね。後追い自殺もダメ」。
僕はまだ、生きている。あなたを失った時間を――。


2010年1月26日。
振り返ると青山アンデルセンの小さな袋を手にした淳子さんは、
そのまま僕の前を横切り、左横に座りながら、
それはあまりに突然の言葉だった。

「膵臓がんだって。
 もう一度正確な検査しないとハッキリしないけど、
 まず間違いないって。レントゲン見たけど、
 肝臓にも3か所転移があって、結構大きい。
 ステージⅣのbだから、手術するのも無理。
 助からないみたい」



『バーテンダー』など数々のヒット作を生み出した
漫画原作家の城アラキは、最愛の妻から突然の余命宣告を受ける。
混乱して子供のように泣き出す夫と、どこまでも冷静な妻。

「ふたりだけのことだから、最後までふたりだけで生きたい」
妻の願いにより、残された数か月をほぼふたりきりで過ごす夫婦。
共に過ごした30年間の、更に濃密な3か月間。
愛して、愛して、愛した妻の、最期の言葉――。

「淳子さんの心の本当の奥底にあった孤独感は、
 やはり僕には分からなかった」
妻を失って壊れた心は、簡単には戻らない。
もう戻ることはないのかもしれない。
それでも、美しくて、強くて、聡明だった淳子さんを残したい。
同じように誰かを失くした、誰かのために。

城アラキが2年以上の歳月をかけ、悩み、迷いながら綴った、
妻への愛と後悔のエッセイ。


喪失の対象はさまざまだろう。
時に妻であり夫であり、子供であり、両親であり、
祖父母であり、恋人や友人のこともあるはずだ。
ただ、唯一無二のかけがえのない「その人」。
世界のすべてと交換しても、
もう一度会いたい、もう一度取り戻したい。
そう思える誰か。
そんな誰かを失ったあなたに、読んでほしい。

あなたのためだけに本書を書き始めたい。

城アラキ




妻への十悔 目次

プロローグ 人生の地図

第1章 青山、1月。「無理心中なんて嫌だからね」

第2章 八ヶ岳、2月。
   「あなたには、絶対に我慢できないくらいの痛み」

第3章 八ヶ岳、3月。「二人で共に有る」

第4章 浜松、3月。「僕に、自殺の可能性はありますか?」

第5章 最後の部屋、4月。「愛おしくて、ならない」

第6章 「その後」を生きる

エピローグ 妻への十悔


妻への十悔 目次

プロローグ 人生の地図

第1章 青山、1月。「無理心中なんて嫌だからね」

第2章 八ヶ岳、2月。「あなたには、絶対に我慢できないくらいの痛み」

第3章 八ヶ岳、3月。「二人で共に有る」

第4章 浜松、3月。「僕に、自殺の可能性はありますか?」

第5章 最後の部屋、4月。「愛おしくて、ならない」

第6章 「その後」を生きる

エピローグ 妻への十悔

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