新刊

性暴力の加害者となった君よ、すぐに許されると思うなかれ

性暴力の加害者となった君よ、すぐに許されると思うなかれ

彼らが自らの加害行為の責任に向き合うためには、性被害者の「その後」を知る必要がある。

著者 斉藤 章佳
にのみや さをり
ジャンル 社会 
出版年月日 2024/09/06
ISBN 9784893089731
判型・ページ数 4-6・280ページ
定価 本体1,800円+税
在庫 在庫あり

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国内最大級の依存症専門クリニックで、
性加害者への再犯防止プログラムに取り組む斉藤章佳。
彼らが自らの加害行為の責任に向き合うためには、
性被害者の「その後」を知る必要がある。
そんなとき、当事者のにのみやさをりと出会う。

にのみやは、斉藤に単刀直入に言った。
「私は加害者と対話したいのです」
そこから始まった、前代未聞の修復的対話。
本書はその貴重な記録と考察である。



Mさんは、被害を、忘れられるものなんじゃないか、
とおもっていらっしゃるんでしょうか。
だとしたら、ちょっと違うよなと思います。
忘れられないからつらいんです、
忘れられないから恐怖なんです。
忘れられないから、苦しむんです。
たぶん、被害者に一度なってしまうと、
生涯この葛藤の中にいることになるんだと思います。           

2019年8月
にのみや


目次

第1章 被害者の“その後”を知る対話プログラム   

「忘れられないから」苦しむ/自分の加害行為を過小評価する加害者/加害者は被害者のことを知らない/加害者臨床の現場も、社会も、被害者を知らない/被害者の“その後”を語る対話プログラム/被害者と加害者の過ごす時間の違い/被害者の“その後”はいつまでも続く/加害者が取り組む三つの責任/被害者を襲う「記念日反応」/被害者と加害者に共通する現象/被害者も、加害者を知る/したことと向き合えない加害者/いつまで逃げればいいのか/対話しなければ辿り着けない場所がある/回復が一人では不可能な理由/加害者にも「解離」があるのか?/被害者を出した事実から目を逸らしたい


第2章 性加害を自分の言葉で語ることの難しさ   

あなたの「弱い話」が仲間の強さになる/語らずに身を潜める加害者/自分をごまかせない「書く」という行為/加害者もまた加害者を知らない/性加害に重い、軽いがあるのか/たかが盗撮、なのか/被害に優劣をつける意味はない/被害者も、被害を相対化する


第3章 「認知の歪み」を理解するために   

レイプ神話は誰がつくるのか/なぜ自分だったのか、の答えを探すのはいつも被害者/自分こそ被害者だと思う加害者/加害者のあいだで似通う認知の歪み/人をモノ化するという自動思考/ヒト扱いされてこなかった経験がモノ扱いを生む/「男らしさ」を押し付けられる/自らのトラウマに気づけない加害者/弱みを見せられずに孤立する/SOSを出せないことが問題行動につながる/低い自尊感情、高いプライド/承認欲求はなぜ性加害につながるのか/ストレスを解消する選択肢を間違う/被害はなかったことにできない/自分にも他人にも価値があるという健全な思考/女性をうらやましいと思う心理/女性に嫉妬しつつ下に見る「弱者男性」/女性にモテて当たり前、と思わせる社会


第4章 性暴力の加害者となった君よ、 すぐに許されようと思うなかれ

謝罪というパフォーマンス/許されることを前提としている傲慢さ/許すことと、赦すこと/加害者には回復を目指す責任がある/手紙という対話でしかできないこと/回復のパターンは一つではない/被害者でい続けることの辛さ/加害者でい続けることの安全さ



第1章 被害者の“その後”を知る対話プログラム   

「忘れられないから」苦しむ/自分の加害行為を過小評価する加害者/加害者は被害者のことを知らない/加害者臨床の現場も、社会も、被害者を知らない/被害者の“その後”を語る対話プログラム/被害者と加害者の過ごす時間の違い/被害者の“その後”はいつまでも続く/加害者が取り組む三つの責任/被害者を襲う「記念日反応」/被害者と加害者に共通する現象/被害者も、加害者を知る/したことと向き合えない加害者/いつまで逃げればいいのか/対話しなければ辿り着けない場所がある/回復が一人では不可能な理由/加害者にも「解離」があるのか?/被害者を出した事実から目を逸らしたい


第2章 性加害を自分の言葉で語ることの難しさ   

あなたの「弱い話」が仲間の強さになる/語らずに身を潜める加害者/自分をごまかせない「書く」という行為/加害者もまた加害者を知らない/性加害に重い、軽いがあるのか/たかが盗撮、なのか/被害に優劣をつける意味はない/被害者も、被害を相対化する


第3章 「認知の歪み」を理解するために   

レイプ神話は誰がつくるのか/なぜ自分だったのか、の答えを探すのはいつも被害者/自分こそ被害者だと思う加害者/加害者のあいだで似通う認知の歪み/人をモノ化するという自動思考/ヒト扱いされてこなかった経験がモノ扱いを生む/「男らしさ」を押し付けられる/自らのトラウマに気づけない加害者/弱みを見せられずに孤立する/SOSを出せないことが問題行動につながる/低い自尊感情、高いプライド/承認欲求はなぜ性加害につながるのか/ストレスを解消する選択肢を間違う/被害はなかったことにできない/自分にも他人にも価値があるという健全な思考/女性をうらやましいと思う心理/女性に嫉妬しつつ下に見る「弱者男性」/女性にモテて当たり前、と思わせる社会


第4章 性暴力の加害者となった君よ、 すぐに許されようと思うなかれ

謝罪というパフォーマンス/許されることを前提としている傲慢さ/許すことと、赦すこと/加害者には回復を目指す責任がある/手紙という対話でしかできないこと/回復のパターンは一つではない/被害者でい続けることの辛さ/加害者でい続けることの安全さ

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