Vol. 2 私が命名したおもしろいチョウチンアンコウ




みなさん、こんにちは。
尼岡邦夫です。

前回、【チョウチンアンコウ類のルアー】について、いくつかの種を取り上げて説明しましたが、チョウチンアンコウにはまだまだおもしろい仲間がたくさんいます。 第2回目は、【私が命名したおもしろいチョウチンアンコウ】をご紹介したいと思います。

かつて日本周辺海域の深海魚の調査に参加し、東北地方の太平洋沖の1,000m付近からたくさんの深海魚を集めた際、私はシダアンコウ科の3種のおもしろいチョウチンアンコウ類を見つけました。


1) アンドンモグラアンコウ

 
まず見つけたのが、この魚です。体は円筒形でスベスベし、口は頭の下面に開いて、両顎からたくさんの鋭い牙が覗いていました。頭の前端からは体長ほどもあるサオが伸び、その先に大きな白っぽい円錐形のルアーがぶら下がっています。顔つきがモグラにそっくりだったのと、ルアーの形がアンドン形だったため、チョウチンにあやかって<アンドンモグラアンコウ>と命名しました。この種はアメリカ側の太平洋岸と大西洋の南半球から10個体ほどしか捕れていない大変珍しいものでした。

アンドンモグラアンコウ




2) ローソクモグラアンコウ

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次にこんな魚を見つけました。ルアーはそれほど大きくはないのですが、先端から白い数本のひげが出ているのが特徴です。この形が、燭台にローソクを数本立てた様子に似ていたため、<ローソクモグランコウ>と名付けました。この種も太平洋と太平洋のアメリカ側の南半球でしか捕れていない珍しい種でした。

ローソクモグラアンコウ


3) オナガモグラアンコウ

最後に見つけたのは、サオが体長の2倍以上と極めて長く、その先に小さいルアーをつけた魚です。体の半分ほどもある長い尾鰭から、<オナガモグラアンコウ>と命名しました。太平洋、インド洋、ハワイ近海から報告されていた種と同じ魚でしたが、日本から見つかったのは初めてでした。

日本近海にはまだまだたくさんのチョウチンアンコウの仲間がいます。まだ発見されていない、名前もついていない深海魚も潜んでいるでしょう。今度はどんなおもしろいチョウチンアンコウに出会えるか、楽しみです。

オナガモグラアンコウ

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